リスクマネジメント
リスクとは一般的に、危険を表す言葉と定義されていますが、不確実性という意味も含まれています
ここでは『リスク』=「不確定な危険」を基本としたリスクマネジメントについて説明します
リスクマネジメントとは |
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個人生活または、企業活動におよぼすリスクの悪影響から、最小のコストで、資産・活動・稼働力を保護するために必要な機能ならびに技法を計画・組織化・スタッフ化・指揮化・統制化する最大の効果を得るマネジメントです |
リスクとは |
「予想される結果」や「予測しない結果」と「現実に起きた結果」との潜在的相違で、生活や企業経営に損失をもたらすものがリスクです ★予測していようが予測していまいと可能性のある損失危険です。 |
純粋危険と投機的危険 |
<純粋リスク> 「損失が有るか、無いか」といった損失機会のみが存在する危険です 保険の対象とするほとんどのリスクは、この純粋リスクです リスクが事故として発生した場合には、損失のみを発生させるものです この危険には、ほとんどが統計的処理の適用が可能で通常保険の対象となる危険です 例:火災危険・傷害危険・天災危険・犯罪危険・操作ミス・製品欠陥・・・ |
<投機的リスク> 「得をするか、損をするか」といった利得の可能性と損失の機会の両方を含んでいる不確定因子です 経営体の意思決定や行動が、利益または損失のいずれかをもたらすような危険です この危険は以下の3つに分類されます (1)管理危険企画・財務・運営などの管理にかかわる意思決定に潜在する危険 (2)政治的危険国際政治・国の法令・地方自治体の規制や行政指導の変化にかかわる危険 (3)革新的危険文化や技術革新により社会環境が変化したり、あるいは経営体が革新的行動をとるときに潜在する危険 例:新製品開発・設備投資・資産運用・雇用・合併提携・環境変化 etc |
リスクが潜在するハザード(危険因子)とは |
[ミクロハザード] ①物理的ハザード たとえば建物の構造、用途、設備、立地状況などによる危険要因です。 ②モラルハザード 個人の故意・悪意による損失危険の要因です。 ③モラールハザード 個人の不注意、過失などに基づく、損失を起こし拡大させる心的な危険要因です。 ④ヒューマンエラーハザード 企業のためによかれと思って行動したことが、判断の誤りによって損失を発生・拡大させる危険要因です。 |
[マクロハザード] ⑤自然環境ハザード 天災など自然現象に係わる危険要因です。 ⑥政治的ハザード 国家や公共団体の政策が、経営体に規制をもたらし、予期せぬ費用や事業中止を発生させる危険要因です。 ⑦経済的・法的ハザード 経済動向や、裁判判例などの動向がもたらす危険要因です。 ⑧技術革新的ハザード 新たな技術の開発・導入がもたらす予期せぬ危険要因です。 ⑨社会的・文化的ハザード 人間の価値観が意識変化によってこれまで容認されていたものを受け入れなくなる危険要因です。 |
リスク・マネジメントの流れ |
1.[危険の発見と確認] 「どういった処に」→「どういう場合に」→「どの位の頻度で」→「どのような大きさで」→「どんな危険が発生するか」を予測する 2.[リスク・コントロール] 「災害や事故の予防方法」、「損失の軽減方法」、「危険の分散方法」を調査し、企画する。 3.[リスク・ファイナンス] 「災害発生時の処理方法」、「損害が起きたときの経済的補てん方法」を計画し実行する。 4.[災害処理] 「起きた災害の事後処理と責任処理」の調査と実行する。 ※4以降は、危機管理態勢が求められます |